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朴貴頌(パク・キソン)
株式会社Azoop  
代表取締役/CEO
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or社会に思いをもって行動するイノベーターたちは、その半生の中でどのような作品(書籍・音楽・映像など)と出会い、心動かされてきたのでしょうか。本シリーズでは、社会に向かって生きる方々にお話を伺い、それぞれの人生の“きっかけ”となった作品をご紹介していきます。
… 今回作品をご紹介いただいたイノベーター …
X Mile株式会社 野呂寛之
代表取締役CEO
北海道出身。国際基督教大学卒業。在学中から建設業のDXスタートアップで働いたのち、Terra Motors(現 Terra Charge)にて製造業(EVメーカー)のアジア拠点立上げを行う。卒業後、FinTech企業ペイミーにて2番目社員として創業に携わり、取締役COOとしてシリーズBまでを牽引。飲食、小売、警備、人材派遣、物流などの業種へSaaSを事業責任者として展開。人口減少社会の中でノンデスク産業のデジタル化を志し、X Mileを創業。
『生徒諸君に寄せる』作:宮沢賢治 若者 書かれた当時の昔と今の日本を対比しながら |
「銀河鉄道の夜」「注文の多い料理店」「雨ニモマケズ」など数多くの作品を遺した詩人・童話作家、宮沢賢治。その名を国語の教科書で知ったという人も多いだろう。明治の日本に生まれ、37歳という短い生涯を農民の幸福に捧げ、自分の理想の世界や夢を作品で表現しようとしつづけた。なかでも「生徒諸君に寄せる」は、いまはまだ行動を起こすことを躊躇している人に向け、力強く語りかける詩だ。 将来やりたいことが見つからなかったり、周囲から反対されたり、あるいは自分がやっていることが果たして正しいのか分からなくなったりと、人生は迷いの連続だ。言葉はときにそんな迷いを断ち切って、内なる情熱に火をつける。かつては自分の頭で考えることができていなかったと語る野呂氏も、その詩に勇気づけられた一人であるという。 |
現在では広く知られていない詩かもしれませんが、宮沢賢治の「生徒諸君に寄せる」という詩がすごく記憶に残っています。昔のものは相当古い文体なのですが、改変されたものだったり、いくつかの形で世に出ていると思います。
「諸君はその時代に強いられて、率いられて、奴隷のように忍従することを欲するか。むしろさらに新しい時代をつくれ」ということが書かれていて、思考停止状態のようなところから、もっと自分の頭で考えて新しい時代を切り拓いていこうというメッセージを強く感じる文章ですね。
(一部抜粋)
中等学校生徒諸君
諸君はこの颯爽たる
諸君の未来圏から吹いて来る
透明な清潔な風を感じないのか
諸君はこの時代に強ひられ率ゐられて
奴隷のやうに忍従することを欲するか
むしろ諸君よ
更にあらたな正しい時代をつくれ
誰が誰よりどうだとか
誰の仕事がどうしたとか
そんなことを言ってゐるひまがあるか
高校2年生の時なので、16歳か17歳ですかね。当時担任だった国語の先生に教えてもらいました。
将来に対して何か強烈に「やらなければ」と思わされましたし、そうするように言われている感覚が強かったですね。「今、自分は何をやっているんだろう」という感覚です。それ以来、日本から出て海外で働くという志向性を持ったり、あらゆる面で外に目を向けるようになったと思います。
実際に行動を起こしてみると、周りにすごくいろいろなことを言われるんですよね。「なんでそんなことやってるの?」とか「すごい意識高いね」とか。「そんなことどうだっていいじゃん」と思うじゃないですか、自分の人生なので。日本はそういう空気を読むではないですが、同調圧力が強い国だと改めて感じました。
それでも続けられるかどうかは、どれだけ強烈なインプットがなされているか、エネルギーなのかにもよりますし、あとはむしろ言われることがパワーになるという感覚もあると思います。
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